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明治ごんぼう(めいじごんぼう)

明治ごんぼう

井原市芳井町明治地区では、温和な気候の恩恵に加え、標高約400mの高原に広がる粒子の細かい粘土質の赤土畑で、古くから野菜の栽培が盛んに行われています。ゴボウのことをこの地域の方言で、ごんぼうと言いますが、明治地区産のものは「明治ごんぼう」の名で、地域特産物になっています。
明治ごんぼうの歴史は古く、江戸時代後期、この地方の領主であった、池田筑後守長発(いけだちくごのかみながおき)も食したという記録が残っています。
明治地区の赤土は、手で握るとギュッと固まるくらい重粘な粘土質、いわゆる重い土で、養分を蓄える力が高く、安定しているため、作物がじっくりと力強く育ちます。特に、ゴボウはじっくり育つほど肉質のやわらかさ、香りの高さ、日持ちの良さが優れる作物です。明治ごんぼうは、一般的なゴボウと比べて、収穫までの期間が2~3か月長く必要で、じっくり育つという粘土質土壌の特性が十分に生かされた、高品質のゴボウです。ゴボウ本来の味が楽しめると、日本料理店はもとより、洋食レストランなどでも好んで使われています。なお、明治ごんぼうは、11月から1月上旬に旬を迎えます。
しかし、栽培環境は大変厳しく、水はけが悪い畑では育ちにくいため、栽培に適した畑は急斜面にあります。また、1圃場の面積が小さく、大型機械を使うことができません。さらに、粘土質土壌は重い土なので、収穫が最も大変な作業です。重い二本爪のゴボウ専用鍬や、専用の爪を付けたバックホーでゴボウ付近の土に亀裂を入れ、補助員が力いっぱいごぼうを抜き取るという作業は、他産地では考えられないほどの重労働です。その上、ゴボウは連作に弱いので、4~5年の輪作を余儀なくされる(同じところでは4~5年に1度しか生産できない)ことから、需要に反して生産量は年々減少しており、希少な価値が高まっています。
このような状況の中、明治ごんぼうは優れた産品と認められ、イオンリテール株式会社が平成13年(2001年)から取り組んでいる「フードアルチザン(食の匠)」に、岡山県内では初、全国では39品目として、平成29年11月から活動をはじめました。

「明治ごんぼう」は令和2年(2020年)10月30日付けで地域団体商標に登録されました。

  • 一般的なゴボウと比べて
    一般的なゴボウと比べて じっくりと時間をかけて育つので太くなりますが、見た目とは裏腹に、繊維のきめ細かさや香りの良さ、日持ちの良さなどが優れています。
  • 重粘な粘土質の赤土
    重粘な粘土質の赤土 養分を蓄える力が高く、安定しています。作物がじっくりと力強く育つので、充実した収穫物になるといわれています。
  • 重労働な収穫作業
    重労働な収穫作業 重い二本爪のゴボウ専用鍬や、専用の爪を付けたバックホーでゴボウ付近の土に亀裂を入れ、補助員が力いっぱいゴボウを抜き取ります。
  • 明治ごんぼう振興協議会設立
    明治ごんぼう振興協議会設立 平成29年11月20日、地元明治ごんぼう村運営協議会とイオンリテール(株)、JA岡山西、岡山県、井原市で、設立趣意書を締結しました。

基本情報

お問い合わせ先■岡山西農業協同組合西部アグリセンター
 所在地:岡山県井原市東江原町1705-3
 電話番号:0866-62-1433

■明治蔬菜園芸組合
 所在地:岡山県井原市芳井町種548-2
 電話番号:0866-73-0453

■芳井町特産品直売所
 所在地:岡山県井原市芳井町吉井4110-1
 電話番号:0866-72-1645